電子カルテ …
電子カルテのサポートの手段のひとつにリモートメンテナンスというものがあります。トラブル時にソフト会社が直接現場へ出向いたり,ファイル等を郵送したりする必要がないので,迅速なサービスが受けられ,便利なようですが,注意しなければならないことがいくつかあります。まずは回線にかかる費用の問題です。
電子カルテのリモートメインテナンスは,セキュリティとコストの面からADSLやひかり回線などブロードバンドが使いにくいのです。で,ほとんどの場合はISDN回線を用意するように言われます。ISDNならば,1加入権で,アナログ電話やFAX回線とあわせて2回線とれるからです。この場合の費用は,月額3,530円の基本料(NTTのINSネット64事務用の場合:税別,工事費別)となります。
ですが,今時はインタネットに接続できることは必須条件ですので,これとは別にブロードバンドである,ADSLかひかり回線を申し込む必要があり,別途費用が発生します。最近は,遠距離の電話料金が圧倒的に安いひかり電話などIP電話や,インターネットを高速で利用できるひかり回線が主流になりつつありますので,リモートメインテナンスのためにアナログ1回線用意しなければならないという条件は費用対効果が非常に悪いといえます。
当院の地域では,光収容と基地局からの距離の関係で,ISDNとADSLのサービスは提供されていません。したがって,一般電話回線(アナログ)で,電子カルテのリモートメインテナンスと一般電話,FAXを受信を行い,ひかり回線で,ネット接続とIP電話の発信を行っています。この場合費用は,月額3,530円(NTTフレッツひかりプレミアム:税別,工事費別,割引サービス別)+ISP使用料となります。他にもっと安くする方法があるかもしれませんが,これでも遠距離電話料金が安くなり,高速でインターネットを使用できますので,前述の方法よりかなりお得だと思います。ただ,リモートメインテナンスを行いますと,電話,FAXともに受信できなくなりますので,時間外の夜間または休日に行わなければなりません。
当院での電子カルテのメインテナンス内容は,バグ(プログラマーのミスによる異常なプログラム)の修正で,しかも緊急性がある内容がほとんどです。なのに,時間外だからというだけではないのでしょうけれど,なかなか修正してくれないのが現状です